やっぱり沢木耕太郎

それまでお勉強の延長でしていた読書を、

中学生の頃からは率先して好きで本を読むようになりました。

好きな作家は、村上春樹浅田次郎沢木耕太郎、でした。

中学生にしてこのチョイスになぜなったのかは今となっては不明ですが、

とにかく本屋さんにあった彼らの本は多分全て読んでいたと思います。

 

それからも読書人生は続き、

他の作家の本も読むようなり、

お気に入りだった作家の本は読み返すこともなくっていました。

 

今滞在しているタイにも本を何冊か持ってきましたが、

2週間を過ぎたあたりで全て読んでしまいました。

そんな中、プーケットにある古本屋さんで日本語の本を取り扱っているとネットで見かけて、

滞在しているリゾートから車で数時間かけてプーケットへ1泊2日で出掛けてきました。

訪れた本屋さんにあった本たちはお世辞にもきれいとは言えなくて、

でもここをメインの目的にしてわざわざ来たのだからと思い本を見ていくと、

沢木耕太郎の『勉強はそれからだ』が目にとまりました。

あ、久しぶり!、みたいな。

昔からの友達に会ったような気持ちになりました。

 

今はその本を読んでいます。

その中に『深夜特急』を回顧している部分がありました。

僕はよく手紙を書いていました。ー中略ー

そうすることで精神のバランスを取ろうとしていたのだと思う

というところを読んだときに、

そういうことか、と。

SNSに興味のない自分がなぜブログを書こうと思ったのか、

やっと分かった気がしました。

 

海外生活も通算10年近くなり、

最初は意識していなかったけれど、

日本人ではない相手と結婚したことによって日本とのこれからの繋がりが薄れてしまうように思えて、

日本との繋がりを意識するようになりました。

日本語を話す機会がほとんどない生活をしていて、

日本語で書ける、

そして誰かが読んでくれるかもしれないブログは、

精神のバランスというと大袈裟かもしれないけれど、

日本語会話欲求を少なからず満たしてくれる気がするのです。

 

やっぱり昔からの友達は私のことをわかっているな、と嬉しくなりました。笑